このページでは、外部リソースを活用して組織変革を実現した企業の事例を紹介しています。一般的に変革が難しいと思われる大規模(従業員数1万~20万人)かつ創業100年前後の歴史ある企業の事例をピックアップしました。
名だたる大手企業を組織変革に導く
レアリゼは社員研修・人材育成に秀でた企業で、組織や受講生の課題に合わせたオーダーメイド研修を提供しています。サーバントリーダーシップを推奨しており、これまで富士フイルム、ベネッセ、ソニー、NTTなど大手企業の組織変革に導いた実績があります。
代表の真田氏は、これまで組織変革や人材育成に関する書籍を多数出版し、セミナーにも引っ張りだこ。サーバントリーダーシップ協会を自ら設立し、理事長を務めています。
チェーンオペレーションを厳格に実施し、店舗数が大幅に増え、企業としては大変な成長を遂げました。しかしその過程で、トップダウンでの管理が強くなりすぎ、元々の自由闊達な風土はなくなり、さまざまな負の側面が出てきました。
従業員が自分の意見を言うと、上司からこっぴどく叱られる。こういうことが続くと、人はなにも話さなくなります。話さないだけでなく、そもそもなにも考えなくなります。
真面目にオペレーションはこなすものの、自分ではなにも考えない。もちろん意見を言うこともない。モチベーションの低い硬直化した組織風土になってしまっていました。
組織風土を変えるには、社長、役員、部長、エリアマネジャー、店長、アルバイトの階層のどこからアプローチするかの見極めが重要です。論理的には、影響力の強い幹部社員(社長、役員、部長)から取り組んだ方が効果が高いはずです。しかし、現実的には大手企業において社長や役員に研修に出てもらうことは困難なのが実情。
次に影響力が強いのは部長です。しかし、部長はチェーンオペレーションで店舗数が大幅に増え、会社の急成長を支えた時代の成功者です。その時代に培った価値観で考えが硬直化しています。そのため変化を起こすことが難しいことが予想できました。
そうした背景を踏まえてテコ入れしたのが、現場に強い影響を持つものの、まだ若く考えが柔軟なエリアマネジャーの変革です。まず彼らエリアマネジャーに、自分たちの言動が、部下にどういう影響を及ぼしているか。自分のリーダーシップスタイルとコミュニケーションスタイルの問題点を振り返ってもらいました。
次に自分は上司に対して、どういう言動を行っているか。そしてそれが、その様子を見ている部下に対してどういう影響を及ぼしているかも考えてもらいました。
その過程で見えてきたのが、上司に自分が物を言えない状態であることが、部下がエリアマネジャーに意見を言えないことに繋がっているという事実です。
今までは、上司である部長に意見をしたり、質問することはご法度でした。それは反抗的な姿勢ととられるからです。そこで今回、エリアマネジャーに敢えてこういう宿題を出しました。「部長に質問してみよう」「部長に意見をしてみよう」。
エリアマネジャー研修のスタートから1か月遅れて、部長の研修もスタート。部長にも、自分たちの振る舞いが部下にどういう影響を及ぼしているか。自分のリーダーシップスタイルとコミュニケーションスタイルの問題点を振り返ってもらいました。
しかし、部長たちは初め、自分の価値観への固執が強く、リーダーシップやコミュニケーションを見直すこと自体に抵抗を示しました。しかし、これは想定内です。
学びが進むにつれて少し変化が出てきたものの、「しょせん部下はなにも考えてないから、彼らの話を聞いても意味がない。自分が指示するしかないんだ」という思いは消えていませんでした。この段階で、先ほどのエリアマネジャーの宿題への取り組みを始めてもらいました。
部長たちは、研修前であればエリアマネジャーからの意見や質問をまったく受けつけなかったでしょう。しかし、少し変化が起き始めた状態だったことで、意見を受け入れ始めたのです。
むしろ今まで「エリアマネジャーはなにも考えていない」と不満を募らせていましたが、それが大きな間違いであったことに驚いていました。実はエリアマネジャーは彼らなりにしっかり考えを持っていた。そこに蓋をしていたのは、自分たち部長だと気づいたのです。そこから部長たちの取組みは変わりました。
最後が、役員研修です。役員は会社を今の大組織に押し上げた人たちです。チェーンオペレーションを厳格に実施し、トップダウンで管理してきた人たちですので、今までのやり方に誇りを持っています。組織風土を変革することに物凄い抵抗をすることを予測していました。
しかし、役員研修を実施する頃には、部長研修の成果でさまざまなポジティブな変化が起きており、それは役員の耳にも入っていました。 そのため、どの役員もすでに今回の組織変革に肯定的で、ウェルカムでした。むしろ、やっと自分たちも学ぶことができるという反応でした。
グループ会社への出向から戻ってきたある人事のスタッフが、その変化に驚いてこう言っています。
「違う会社に来たかと思った」
それほど、組織風土が変化したのです。
上司部下が垣根を越えて、言いたいことを言い、自由に対話をしていたからです。 自由闊達な風土を取り戻してきたなかで、新商品も続々と出るようになり、業績も回復基調に乗りました。
レアリゼでは研修のプログラム内容が詳細に記載された会社案内のほか、「管理職に求められる役割とスキル」、「自律型組織創成のヒント」などさまざまな資料がダウンロード可能。
組織変革を起こして、持続的成長を遂げる組織を目指している人事の方は必見です。
引用元:レアリゼ公式HP https://www.realiser.co.jp/
レアリゼは組織課題解決のための社員研修、人材育成の専門企業です。代表の真田氏は日本サーバントリーダーシップ協会を設立し、現理事長としてサーバントリーダーシップの普及を通じてさまざまな分野のリーダー育成に注力しています。
レアリゼはよくある研修会社ではありません。長年にわたり心理学や脳機能、進化生物学などを研究し、「人の行動メカニズム」を体系化。人は理屈では動かないと知っているからこそ、本当に効果のある研修や人材育成のサービスを提供できるのです。
富士フイルムやベネッセ、ソニー、NTTといった日本を代表するさまざまな大手企業の人材育成に関与していることが、レアリゼの人材育成・研修の質の高さの証明と言っても過言ではないでしょう。
真田 茂人氏
若手から上の階層に
繋げていくのも手
上位層に変化余地が少ないと判断した時は、変化余地の高い若手から取り組むのが良いでしょう。若手の変化を利用して、それを上の階層の学びに繋げていくのです。